人を惹きつける蔡さんの魅力
最新 2008.09.17公開
1993年、今から15年も前になるが、ほとんど無名だった蔡さんが「地平線プロジェクト」と題し、公立美術館初の個展をいわき市立美術館で開催しました。
蔡さんのやる気は十分だったが、美術館の予算はあまりに少なく、私達はそれをカバーするため、地平線プロジェクト実行会を組織、蔡さんを支援しました。その時彼の魅力に惹かれ数多くのいわき市民が作品作りにボランティアとして参加しました。そして後々まで心に残るような個展を成功させることができたのです。その後もいわき市民と蔡さんとは親交が続いています。

蔡さんは、世界各地で大きな成功を遂げた今でも、応援してくれたいわきの人々の優しさや風土を忘れず、個展でのスピーチで必ずと言っていいほど「自分の出発地点は日本の小さな田舎の漁村・・・いわき」のことを話してくれます。

蔡さんから2004年3月、いわきを表現するため廃船が欲しいとの話しがあり、市民有志がいわき市の海岸から廃船を引き上げ、蔡さんにプレゼントすることになりました。そして資金を集め船を引き上げ、アメリカの蔡さんのもとへ贈ったのです。そして、2004年10月、廃船は「いわきからの贈り物“トラベラー”」として蔡さんの手で甦り、ワシントンD.Cスミソニア ン美術館に展示されました。その後廃船は、2006年6月にカナダ国立美術館に、さらに2008年2月ニューヨークグッケンハイム美術館での回顧展でも展示されました。

廃船が移動するたびに私たち「いわきからの贈り物プロジェクト実行会」は、個展が開催される現地に赴き、廃船を組み立てます。なぜならこの作品「いわきからの贈り物」は、「いわきの人々と共に作品を作る」という基本的なコンセプトがあり、コラボレーション作品だからなのです。

いわきには十数年続いている私達と蔡さんのつながりを象徴する思い出の品々や、蔡さんの気持ちが伝わってくる品々があります。また私達が蔡さんと活動を共にした時に蔡さんの言葉の中に、彼の人柄を象徴する言葉があります。

思い出の品々や何気ない蔡さんの言葉から、彼の「人を惹き つける魅力」と品々を紹介します。